【仕掛け】駅前出社で新たな働き方。「やいづテレワーク専用施設Anchor(アンカー)」から街に賑わいを。

静岡県焼津市に新たな施設「やいづテレワーク専用施設 Anchor(アンカー)」が
JR焼津駅から徒歩約2分の場所に整備されました。
コロナ禍において各企業では新たな働き方が広がっている中で、
この施設ではどのような働き方ができるのでしょうか。
本事業を推進している焼津市経済部商工課の太田さんにお話をお伺いしました。

――こちらはどのような施設なのでしょうか。

この施設はコロナ禍における企業のテレワーク導入の広がりを受け、
電車を利用し市外に通勤している会社員や焼津市へ通うビジネスマンが、
テレワークを行うための場所として施設を整備しました。
施設内には、個別ブース6席とカウンター4席、またテレビ会議が可能な個室2室と
4人掛けの打合せスペースなどを設けています。


(外観写真)


(施設内写真)

――なぜJR焼津駅の駅前にこのような施設を開設したのでしょうか。

焼津市は市外に通勤している人が多くいらっしゃいます。
実はJR焼津駅の乗降者数は1日約9,000人もいるんですよ。
そんな中、在宅勤務やテレワーク勤務を推進している企業が増えているものの、
自宅だと仕事ができるスペースがなかったり、お子様がいる家庭などでは落ち着いた環境で
集中して仕事が出来なかったりと、新たな働き方に対し、さまざまな悩みを抱えている
会社員が増えていると聞いています。
このような悩みを抱えた会社員が、自宅付近で集中して仕事をすることが
可能になればと思いこの施設を整備しました。また朝夕の満員電車への乗車を避けることも出来るので、
新型コロナウィルスの感染防止にも繋げることができます。

――確かに自宅に仕事環境が整っていないという方は多いかもしれませんね。
 続いて「Anchor」という施設名にはどのような思いが込められているか教えてください。

「Anchor(アンカー)」は「錨(いかり)」や「支える」という意味を持っています。
港に停泊する船が海底に錨を下すように、港町・焼津を新しいビジネスの拠点としてほしい
という想いや、新しい働き方をサポートしたいという想いが込められています。
また焼津市の『港町』というイメージ発信にも繋がればと思い、この名称に決めました。

――施設内のデザインはもちろん、ライトやスイッチなど細部まで港町をイメージするようなデザインになっていて、とても素敵ですね。この施設のポイントはあったりしますか?

「Anchor(アンカー)」は一般的なコワーキングスペースと違って、
企業や会社員に特化した場所となっております。普通コワーキングスペースというと、
フリーランスの方や個人事業主など、制限なく使用できるのが特徴かと思いますが、
焼津市の駅前商店街にも空き店舗をリノベーションしたコワーキングスペースがあり、
その場所がクリエイターやフリーランスのような個人の方が多く利用している為、
ターゲットが同じにならないように、本施設は法人と契約を結ぶ形としました。

そのため、サラリーマンが会社で働くときと同じように、快適に働くことができる
スペースにするためには、どのような設備が必要かということを、
実際に市外企業に勤めている会社員の方たちとディスカッションをして内装設備を決めたんです。

テレビ会議用の「テレカンルーム」や 、ホワイトボードとプロジェクター付きの
「ミーティングスペース」は、話し合いの中で生まれたアイディアを実際に反映しました。
また新型コロナウィルスの感染拡大が全国で進んでいる中で、安心安全に働いて頂けるように
抗菌の壁紙や24時間換気システム、ソーシャルディスタンスを保つ間仕切りなど
感染拡大予防も十分行っています。

――実際にターゲットとなる人たちから声を聞き、施設に反映したという点は、企業に案内していくうえでかなりアピールポイントになりそうですね!これから利用者が増えていくかと思いますが、今後「Ancohr(アンカー)」をどのような施設にしていきたいですか。

まずはこの場所を利用する方たちが安心して快適に働くことができる場所にしていきたいです。
また、ここで働く人が、商店街や飲食店などに集まることで、街の活性化に繋げていくことが
できればと思っています。いずれは利用者同士のビジネスマッチングや、
駅前商店街のコワーキングスぺ―スで働くフリーランスの方たちとのマッチングなど
「Anchor(アンカー)」を起点に、新たなビジネスが生まれていく仕掛けを
作ることができればと思っています。

焼津市は水産品、水産加工品の工場の他にも、自動車関連部品の企業など、
意外と知られていないかもしれませんが、多岐に渡った企業が多く存在しています。
今後地元企業とのコラボなど生まれていけば面白いですね。

――施設利用者が増えることで街の賑わいが増えていく、とてもいいサイクルですね。これから施設を盛り上げていくうえで、地元の方たちとの交流も大切になっていくと思いますが、地元の方たちはどんな人が多いイメージですか?

港町なので明るい雰囲気で気前がいい人が多いですね。
確かに傍から見れば、田舎って、少しよそ者が入りづらいイメージがあると思いますが、
僕も実は出身が焼津市ではないので、よそ者だったんですよ。
だけど地元の人たちとたくさんコミュニケーションをとって、
コミュニティに入っていくことができてからは、皆さんとても受け入れてくれて、
可愛がってもらえてますね。
腹を割って話せるような人たちが多くて、陰湿な感じの人は少ないかも(笑)
楽しいことが好きで熱い人が多い気がします。

――港町ならではの雰囲気ですね。最後にこれからこの施設を通して焼津市、そして静岡の街がどのようになっていけばいいと思いますか?

この場所を通じて、焼津市に新しい働き方や新しいコミュニティの繋がりができていってほしいです。
「Anchor(アンカー)」を通していろんな人が集まる街になっていけばいいですね。
今後この施設を通じて繋がった人たちが、よりリアルな場を通じて更に強い繋がりを
作ることができるように、コミュニティスペースのようなものを焼津市内に整備することが
出来ればいいなと個人的に考えています。

今回この施設を開設するにあたって行政関係者はもちろん、地元の方々や民間企業の方々など、
さまざまな人が関わって下さいました。いろんな人がこの施設に関わっていくことで、
焼津市が賑わい、そして「しずおか」の街全体がいい方向へ向かっていけばいいなと思っています。
焼津市が良くなることで静岡県全体の活性化にもつながると思うので。
いい連鎖が生まれる仕掛けをこれから作っていきたいですね。
2021年3月末までは実証期間として、法人向けに「お試しテレワーク」を実施しており、
無料で開放しているので、 是非一度みなさん利用してみてください。

太田さんからお話をお伺いし、「Anchor(アンカー)」を通して、この場所に関わる人たちや
地域の方たちと一緒に、焼津市をより盛り上げていきたいという熱い思いを聞くことができました。
『withコロナ』の時代の中で、安心して自分らしく快適に仕事をしていくために、
これからは働く場所も自分で選んでいく時代になっていくのかもしれませんね。
是非一度、いつもとは違う場所でリフレッシュしながら、働いてみるのはいかがでしょうか。

【施設概要】
■名称:やいづテレワーク専用施設Anchor(アンカー)
■所在地:焼津市栄町2-5-26 ハイムG1階(JR「焼津」駅から徒歩約2分)
■設備:個別ブース6席・個室2室・カウンター4席打合せスペース(4人掛け)1室、備品類
■運用:法人会員制
※2021年4月より本格運用開始。2021年3月末までは運用実証実験期間とし、「おためしテレワーク」として無料でご利用頂けます。
■構造:鉄骨造 地上3階建て 1階部分
■設計施工:静岡鉄道株式会社 不動産分譲事業部リフォームグループ
(静鉄リフォーム:静岡市駿河区曲金二丁目8番43号)
■おためしテレワークお問合せ先 :静岡鉄道(株)不動産アセットマネジメント事業部 統括課
【TEL】054-255-8555
【Mail】yaizu.anchor@gmail.com
■焼津市商工課HP:https://www.city.yaizu.lg.jp/g05-005/index.html
■ Facebookページ:https://www.facebook.com/yaizuekimae.anchor