【事業者紹介】カード型パンフで対話型の観光案内を! 島田市観光協会の新たな取り組み

静岡県下最大級の緑茶・農業・観光の体験型フードパーク「KADODE OOIGAWA」にあるのが、
観光案内所「TOURIST INFOMATIONおおいなび」。
ここで日々、観光客との会話を通じて大井川流域の魅力を伝えている島田市観光協会の山﨑知世子さんに、
「おおいなび」が目指す対話型の観光案内についてお話を伺いました。

―「TOURIST INFOMATIONおおいなび」は、「KADODE」と一体化したとても洗練された空間ですね。
もともとはJR金谷駅前に観光案内所があったのですが、
大井川鐡道「門出駅」開設時にできた駅直結の「KADODE OOIGAWA」(以下「KADODE」)に
併設する形で、観光案内機能のある「TOURIST INFOMATIONおおいなび」(以下「おおいなび」)が
オープンとなりました。
「KADODE」併設ゆえに、お洒落なデザイン空間になっています。

―従来の観光案内所の雰囲気とは、まったく違う印象を受けました。
「おおいなび」のメインテーマは、お客様と会話をしながら、人と人、人と土地を繋げるということ。
島田を好きになって、またリピートして戻ってきてくださるような
お客様との出会いができればと考えています。
これまでの観光案内所というと、自動ドアが空いて、窓口に誰か一人が座っていて、
パンフレットが色々置いてあって…と、ちょっと殺風景な感じだったかなと思うんです。
でも「おおいなび」はお洒落かつ、奥に物販コーナーもあって。
ここでは島田市から川根本町までの大井川流域の特産物だけを扱っているんですよ。

―なぜ扱うエリアを限定されているのでしょう?
通常、サービスエリアで販売されているのは静岡県内のもの。
特産品や土産は大体がそこで手に入ると思いますが、
たとえば「大井川流域の川根本町では柚子の商品が有名なんだよ」と言っても、
ピンと来る方はいらっしゃらないと思うんですよ。
この土地でできたものを、ここに観光に来られた方に土産として持って帰ってもらいたい。
「おおいなび」という場所が、地産地消のひとつの場所になると思っています。

―自由にカスタマイズできるカード型パンフレット『大井川でやるべき100のこと』、非常に面白い取り組みです。
これも「おおいなび」が目指す、受動的でなく能動的な観光案内のひとつです。
こちらから提案する100の「見る・食べる・買う・泊まる・体験する」の中から、
気になるパンフレットを取ってオリジナルのカード型パンフレットを作り、
大井川流域へ出かけていただくまでを、お客様と対話しながら提案しているんです。

―100も! そんなにも多くの楽しみ方があるんですね。
掲載されている情報はJA大井川さんほか多くの方々に全面協力をいただきながら、
飲食店なら食べてみるなどして、スタッフらが実際の足で稼いだものです。
本当にお客様におすすめできるところを掲載していて、更新は1年。
お客様の反応を見て継続するところもあれば、残念ながらフェードアウトしてしまうところも。
お客様や事業者さん側の提案で新しいスポットが追加される可能性もあるという、面白いパンフレットです。

―山﨑さんをはじめスタッフの皆さんが足で稼いでいらっしゃるとは、驚きました。
山の中に町がある大井川流域エリアは、海のものに山のもの、物販も含めて沢山種類があって、
本当に私たちも紹介しきれないくらい(笑)。
私たちが知らないからお客様に伝えられない、質問に答えられないということが起きてしまうので、
もう常に情報を得ていかねばなりません。
ですから私たちスタッフは、休みの日も自主的にドライブに出かけるなど激しく動き回っています(笑)。
「おおいなび」は私たち案内する側にとっても、「常に新しいことを発見する場所」なんですよね。

―どんどん情報が更新されていくわけですね! お客様の反応は?
カード100枚全部を集めたい!というお客様も結構いらっしゃるんですが、
夢のつり橋といった人気観光スポットは欠品してしまうことも。
ブルーベリー狩りやハマナス農園など期間限定のものもあるので、季節やタイミングによって
違うカードが並びます。
そこを狙って来られるお客様もいらっしゃるぐらいなんですよ。

―「KADODE」や「おおいなび」、そして大井川流域の今後についてはどのような想いをお持ちですか?
「おおいなび」では今後も能動的な観光案内をしていきたいと思いますし、
「KADODE」でのお茶産業を盛り上げるイベントも計画していますので、
ぜひ楽しみにしていただきたいですね。
また、大井川鐡道で縁起の良い名を持つ「日切」「合格」「門出」「神尾」「福用」駅と
旧東海道にある「すべらず地蔵尊」や「日限地蔵尊」をあわせて、
「合格祈願周遊の町」としてアピールできればと思います。
陶芸の志戸呂焼や茶業など先々残していかねばならないものに対しては、若い世代の作家さん、
跡を継ぎたいという方々に来ていただけたら。
きっと島田市や大井川流域が賑やかになるんじゃないかなって思っています

 

ライター:左藤緋美